ダンスのこと

今回のプロセスについて。

大森弥子

今回のプロセスについて。
まず,私の稽古ノートの1ページ目には,『2021. 5 .27. 山田せつ子解体新書』と書かれていて,クリエーションを始めた当初,せつ子さんの「FATHER」という作品を完全コピーする予定でいました。

勝手にコピー。
なったつもりでなりきる。

模倣によって沢山のことを吸収できるのではないかと思っていましたが,この考えは非常に甘かったことを,模倣をはじめてからすぐに痛感しました。

まず,形を捉えることができませんでした。
「せつ子さんのダンスは雲のようですよね」と,メンバーの1人が言っていたことを思い出しました。どこが動きの始まりでどこが動きの終わりなのか,体のパーツを細かく見ていくと,何かが流れている...。体の各パーツがまるで会話をしながら連携しているようでした。
外側だけ真似ても中身はすっからかんなのでは?と思う人がいるかもしれませんが,ある時,FATHERの形を真似ていたら,空っぽのはずの私の体に何かがどかっと流れてきました。体の内側に水路のようなものが通った初めての感覚でした。

7月。
完コピではなく,「FATHERを見て面白いと思ったことや技術を取り入れる」ことに変更。
FATHERでのせつ子さんの動きが草書であるならば,草書になる前に存在していたであろう楷書の部分がどうなっているのか,その技術を知りたいと思ったのがきっかけでした。「この体の幅を広げるために技術開発をする」。作品をどうしたいかは現段階で分からないけれど,まずは自分がやりたい技術を見つける。

8月になり,具体的な稽古を始めました。ですが,この後のことはまた後日書こうと思います。どういう流れで今に至っているのか,少し知ってもらえたらいいなと思いました。ではまた。

2022.2.6
大森弥子

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